- 展覧会名: コレイツィ、高麗人(Корейцы, Корё сарам)
- 会場: 国立民俗博物館企画展示室2
- 期間: 2022年9月7日(水)~2022年11月7日(月)
- テーマ: 高麗人の生活文化とアイデンティティ
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水田で
1979 ウズベキスタン・ナマンガン州 水田を背景に撮影した人物写真です。農具を持った2人のウズベク人労働者と、その間に立って指示する高麗人指導者の姿が写っています。農業で認められた高麗人の社会的地位を知ることができます。 |
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アン・アナトリヤの結婚
1979 ウズベキスタン・シルダリヤ州グリスタン市 結婚式を終えた夫婦が新郎の家に向かう場面です。夫婦は人形やリボンで飾られた車に乗り、新郎の親族たちが案内をしながら踊っています。新郎新婦が車から降りると、親族は歓迎の意味でウォッカを一杯ずつ勧めます。 |
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高麗新聞の広告
1999 ウズベキスタン・サマルカンドレギスタン広場 共産党の少数民族政策により、高麗人のための民族語新聞はソ連が解体するまでほぼ『レーニンの旗幟(Ленин киӌи)』しかありませんでした。写真の中の『高麗新聞』は、独立後のウズベキスタンで1997年に高麗人によって創刊された民族語新聞です。現在はほかにカザフスタンの『高麗日報』もあります。 |
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「土中の家」のそばに立つアン・ヴィタリ
1981 ロシア・オレンブルク州アクブラク村 故郷を離れて農業に従事する人たちが一時的に住む家です。こうした人々は種まきをする3月に故郷を離れ、借りた農地の近くに作った「土中の家」で暮らし、収穫を終えて10月に故郷へ戻ります。 |
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「チャルトギ」作り
1992 ウズベキスタン・タシュケント市ベクテミール地区 高麗人が「チャルトギ」(もち米で作られた餅)と呼ぶ餅を作る様子です。蒸したもち米を杵でつくのが、韓国の人々が「インジョルミ」(もち米から作る餅で、きなこをまぶしたものが多い)を作る姿と同じです。 |
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トルジャビ
1994 ウズベキスタン・タシュケント州ボルシェビク集団農場 トルサン(子供の初誕生日に用意する祝いの膳)の上に置かれた品物の中から子供がどれを取るかで、その子の将来を占う風習です。韓国で行われるトルジャビと同じです。 高麗人のトルサンには、チャルトギ(もち米で作った餅)3つと、米と小豆がそれぞれお椀に1杯ずつ置かれます。 |
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洪範図の胸像に花を捧げる高麗人
1995 カザフスタン・クズロルダ市 洪範図(ホン・ボムド、Хон Бумдо: 1869-1943)は、日本植民地時代に大韓独立軍総司令官、大韓独立軍団副総裁などを歴任した独立運動家です。沿海州で活動していましたが、1937年に現在のカザフスタン・クズロルダに強制移住させられました。 高麗人の誇りであり、尊敬される英雄です。 韓国人にとっても洪範図は独立運動の英雄として記憶されています。韓国政府は1962年に洪範図に建国勲章大統領章を追叙し、さらに、2021年に洪範図の遺骨を大田顕忠院(国立墓地)に安置するとともに改めて建国勲章大韓民国章を贈りました。 |
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金炳華の胸像に花を捧げる高麗人たち
2015 ウズベキスタン・タシュケント州金炳華博物館 金炳華(キム・ビョンファ、Ким Пен Хва:1905-1974)はソ連で軍人や政治家として活躍した人物で、ポリャルナヤズベズダ(Полярная звезда)集団農場を指導して優れた実績を挙げ、1948年に「労働英雄」の称号を贈られました。その後、ポリャルナヤズベズダ集団農場は「金炳華集団農場」とその名を変え、農場の中に彼を称える記念館も 建てられました。 |