韓国最大の伝統工芸展示で、伝統工芸技術を保存・伝承するために毎年公募展形式で開催されている大韓民国伝承工芸大展が今年で36回を迎えて行われた。10分科25種目432作品が出品、競争した今回の公募展の審査委員団は5回の厳正な審査を経て119作品を今年の受賞作に選定した。各分科の最高作で構成される本賞候補作は10分科で10作品が推薦され、公開審査で行われた2次審査(本賞審査)ではチョ・ソンジュン作<六角白銅燭台>が大統領賞を受賞した。この作品は何よりも端雅で美しい朝鮮時代の閨房燭台の表現と、優れた板材作業技法で柱に流麗なエンタシスを生かして製作した組立技法が立派だという評価を受けた。第36回大韓民国伝承工芸大展は工芸技術の原形に対する「伝承」に大きな比重を置き、これを審査過程に徹底的に反映して韓国の工芸技術の原形探求および工芸作家の発掘、登竜門の役割を遂行するためのものである。今後も大韓民国伝承工芸大展は今日の伝統工芸において伝統と伝承の問題、伝承の現場、伝承工芸大展のビジョンを深く考えて行く。